構想紹介

 

成田レインボーライン

 

≪構想概要≫

北陸信越・東北方面からの新幹線の成田国際空港への乗り入れを図ります。東京圏北部、東京から60~70キロメートルにある都市を結んでゆき、通勤・通学等のローカル輸送を提供します。東毛多摩ラインと併せて、東京圏北部の新しい環状鉄道を形成します。

 

≪始点・終点≫

千葉県成田市から埼玉県熊谷市まで

 

≪主な経由地≫

茨城県/土浦市・つくば市・下妻市・古河市

埼玉県/羽生市・行田市

 

≪レールの幅≫

新幹線と同じ標準軌。(常磐線特急の乗り入れにはフリーゲージトレインを想定)

 

≪整備方法≫

都市鉄道等利便増進法による速達性向上事業としての整備を目指します。(上下分離方式)

構想ができるまで

筆者は埼玉県北部に居住してきました。従来より、鉄道により東北本線沿線や常磐線沿線へのアクセスの困難さを感じてきました。それらの都市にまっすぐ向かうことができず、大宮あるいは東京都心を経由し、三角形の2辺をなぞるような経路をたどらなくてはならない状況が現在でも続いています。

このような状況の中、地図上において、秩父鉄道を東に延伸するとどうなるだろうかと考えたのがきっかけでした。おおむね国道125号線に沿って東へ向かうと、茨城県古河市、つくば市、土浦市などの主要都市を経由できます。さらに伸ばすと、成田空港もありました。

そのように思い描いていたルートは、東京を中心とした鉄道ネットワークに、放射路線に直交する方向の環状路線として大きな意味があるのではないかと思いました。新たに環状路線が整備されれば、関東地方の2地点間の経路が短縮され、また経路選択の自由度も高まり、鉄道がより便利な乗り物になっていくと考えました。

また、国の政策においても、埼玉県熊谷市をはじめ、茨城県つくば市・土浦市、千葉県成田市は、業務核都市に指定されており、それらを結ぶことは大変意義のあることではないかと考えています。

さらに、この成田へ続く環状路線を、東北・上越新幹線とリンクさせることで、北陸信越・東北方面からの新幹線を成田空港へ乗り入れることも考えてみました。こうすることにより、関東地方のローカル輸送のみならず、東日本全体で成田空港をより活用できるようになるだろうと考えています。